はじめに
営業所技術者は、
資格がなくても「実務経験」によって要件を満たすことができます。
しかし実務では、
- 年数は足りているはずなのに認められない
- 実務経験証明書を書いたが補正になった
- 元請が証明してくれない
といったケースが非常に多く見られます。
理由は明確で、
実務経験は「年数」ではなく「証明の仕方」で判断されるからです。
この記事では、
実務経験で営業所技術者になる場合の証明方法を
書類別・ケース別に解説します。
実務経験の証明は「3点セット」で考える
営業所技術者の実務経験は、
次の3点を セットで立証 します。
- 誰が(本人)
- どこで・どの立場で(雇用関係・元請下請)
- どんな工事に・どの程度関与したか(工事内容)
👉 このうち1つでも弱いと、補正・否認につながります。
証明書類① 実務経験証明書(様式)
役割
- 実務経験の「中心書類」
- 年数・工事内容・立場をまとめて記載
記載のポイント
- 工事内容は 許可業種と一致 させる
- 「作業に従事」ではなく
施工・技術的業務に関与 と表現する - 期間は 連続性が分かるように 記載
👉 抽象的な記載はNGです。
証明書類② 実務経験を裏付ける補足資料
実務経験証明書 だけ では足りないケースがほとんどです。
よく使われる補足資料
- 工事請負契約書
- 注文書・請書
- 工事請求書・領収書
- 工事台帳
- 見積書
👉 工事の実在性・業種との一致 を示すために使います。
雇用形態別|証明方法の違い
① 法人に雇用されていた場合
主な書類
- 実務経験証明書(証明者:勤務先)
- 在職証明書
- 雇用契約書・賃金台帳(補足)
ポイント
- 証明者は 勤務先の代表者等
- 元請・下請は問われない
② 個人事業主としての経験
主な書類
- 実務経験証明書
- 確定申告書(控)
- 工事請負契約書・請求書
ポイント
- 事業として継続していたこと
- 建設工事収入が確認できること
③ 元請・下請での経験
結論
どちらでも実務経験になります。
注意点
- 工事内容が許可業種と一致しているか
- 単なる補助作業でないか
👉 「下請だからダメ」は誤解です。
証明者は誰になるのか
原則
- 実際に雇用・発注していた事業者
よくあるケース
- 勤務先の代表者
- 元請事業者(下請として従事していた場合)
👉 元請が証明者になることも 実務上は可能 です。
証明でつまずきやすいNG例
次のような場合、補正・否認になりやすくなります。
- 工事内容が抽象的
- 年数はあるが業種が一致しない
- 補足資料が一切ない
- 証明者と本人の関係が不明確
実務では「説明資料」が効く
形式書類だけで弱い場合、
任意様式の説明資料 が有効です。
記載内容の例
- 工事の流れ
- 本人の役割
- 技術的判断への関与内容
👉 審査側が
「なるほど」と判断できる資料を添えるのがコツです。
行政側はここを見ている
審査では、次の点が特に確認されます。
- 工事内容と許可業種の整合性
- 実務経験の連続性
- 証明書類のつじつま
👉 「年数が足りているか」より
「信用できる説明か」 が重視されます。
まとめ
実務経験で営業所技術者になる場合は、
- 実務経験証明書が中心
- 補足資料との組み合わせが必須
- 雇用形態・元請下請は問われない
- 説明の仕方で結果が変わる
という点が重要です。
「経験はあるのに通らない」ケースの多くは、
証明の整理不足 が原因です。
次に読むべき記事
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