業種追加の要件と申請の流れ【完全解説】― 建設業許可を“広げる”ときに必ず押さえる実務ポイント ―

建設業務
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はじめに

建設業許可をすでに持っている事業者から、
非常によくある相談がこれです。

「この工事もやりたいんですが、
業種追加って簡単にできますか?」

結論から言うと、
業種追加は“新規より簡単”とは限りません。

理由は、
追加する業種ごとに、あらためて要件を満たす必要があるからです。

この記事では、
業種追加の要件・申請の流れ・つまずきやすいポイント
一気に整理します。


業種追加とは?

定義

すでに取得している建設業許可に、
別の許可業種を追加する手続きです。

例:

  • とび・土工工事業 → 解体工事業を追加
  • 建築工事業 → 内装仕上工事業を追加

👉 許可番号は変わりません。


まず確認|業種追加で一番大事なこと

結論

人的要件(営業所技術者)が追加業種に対応しているか
これが 9割を左右します。


業種追加に必要な主な要件

① 経営業務の管理責任者(経管)

  • すでに許可を受けていれば、原則OK
  • 追加業種ごとに再チェックはされない

👉 ただし、
退職・変更があれば別問題になります。


② 営業所技術者(最重要)

追加する 業種ごと に、
以下いずれかを満たす必要があります。

資格で対応する場合

  • 国家資格
  • 指定学科卒+実務経験
  • 業種ごとに定められた資格

実務経験で対応する場合

  • 原則10年(指定学科卒は短縮)
  • 追加業種の工事経験であること

👉 既存業種の経験は
そのまま流用できないケースが多いです。


③ 常勤性・専任性

  • 営業所に常勤しているか
  • 他社と兼務していないか

👉 新規申請時より
チェックが厳しくなる傾向があります。


業種追加の申請の流れ(全体像)

STEP1|追加したい業種を整理

  • 実際に請け負う(予定の)工事内容
  • 許可業種区分との対応関係

👉 業種選択ミスはやり直しになります。


STEP2|人的要件の確認

  • 追加業種に対応できる営業所技術者がいるか
  • 資格 or 実務経験の裏付けはあるか

👉 ここが通らなければ先に進めません。


STEP3|必要書類の準備

主な書類は次のとおりです。

  • 業種追加許可申請書
  • 営業所技術者関係書類
    • 資格証写し
    • 実務経験証明書
  • 工事経歴書
  • 決算関係書類

👉 実務経験の場合、
証明資料の精度が合否を分けます。


STEP4|申請・審査

  • 管轄の窓口へ申請
  • 審査期間:おおむね1〜2か月

👉 補正が出る前提で
余裕を持ったスケジュールが必要です。


STEP5|業種追加完了

  • 許可通知書の交付
  • 許可票の差替え

👉 追加業種が反映されるのは、許可日以降です。


よくある失敗パターン

❌ 既存業種の経験で足りると思っていた

追加業種ではNG

❌ 工事経歴書の業種区分がズレている

→ 補正・不許可リスク

❌ 更新と同時にやろうとして間に合わない

→ スケジュール破綻


更新・決算変更届との関係

  • 決算変更届が未提出
    業種追加できない
  • 更新直前
    同時申請できない自治体もある

👉 事前確認が必須です。


実務でのおすすめ判断基準

  • 実績が積み上がってから追加
  • 無理な実務経験のこじつけはしない
  • 将来の業種追加を見据えて工事経歴を整理

👉 「今すぐ必要か」+「将来使えるか」
この2点で判断するのが実務的です。


まとめ

業種追加は、

  • 人的要件(特に営業所技術者)が最重要
  • 業種選択ミスは致命的
  • 更新・決算変更届との関係に注意

という特徴があります。

「ついでに追加」は危険ですが、
正しく準備すれば事業の幅を大きく広げられる手続きです。


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