決算変更届(事業年度終了報告)の実務ポイント【完全解説】― 建設業許可を“維持するため”に毎年必ずやる手続き ―

建設業務
この記事は約3分で読めます。

はじめに

建設業許可を取ったあと、
最も放置されやすく、かつ致命的になりやすい手続き
この 決算変更届(事業年度終了報告) です。

「更新のときにまとめて出せばいいと思っていた」
「出していなかったけど、特に何も言われなかった」

――この考え方、かなり危険です。

この記事では、
決算変更届の基本から、実務での注意点までを完全に整理します。


決算変更届とは?

正式名称

事業年度終了報告書

目的

  • 建設業者の経営状況・工事実績を
    毎年行政に報告するための制度

👉 更新手続きの前提条件になる重要な届出です。


いつまでに出す?

提出期限

事業年度終了後 4か月以内

例:

  • 決算期:3月31日
    → 提出期限:7月31日まで

👉 期限を過ぎても受理はされますが、
更新時に大きな問題になります。


誰が提出する?

  • 建設業許可を受けている すべての事業者
  • 工事実績がない年でも 提出必須

👉 「売上がないから不要」は 誤りです。


決算変更届の全体像(書類構成)

決算変更届は、
主に次の 4つのパートで構成されます。

  1. 変更届出書
  2. 工事経歴書
  3. 財務諸表
  4. その他の添付書類

① 変更届出書

  • 事業年度が終了したことの報告
  • 会社情報・代表者情報の確認

👉 形式的ですが、提出は必須です。


② 工事経歴書(ここが一番重要)

何を書く?

  • その年度に請け負った工事の内容
  • 元請/下請の区分
  • 工事金額

実務ポイント

  • 金額の大小ではなく 内容の正確性
  • 業種区分の誤りに注意
  • 実績ゼロの場合も「該当なし」で提出

👉 ここは後の業種追加・更新に直結します。


③ 財務諸表

提出する書類

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 完成工事原価報告書
  • 株主資本等変動計算書(法人)

👉 税務申告書とは別物なので注意が必要です。


④ その他の添付書類

  • 事業報告書(法人)
  • 納税証明書(求められる場合)

※ 自治体ごとに細かい違いがあります。


よくあるNG・トラブル例

❌ 毎年出していなかった

更新不可
→ 過去分をまとめて提出することに

❌ 工事経歴書の内容が曖昧

→ 補正・差戻し
→ 業種追加ができない

❌ 税理士任せで建設業様式になっていない

再作成が必要


更新との関係(超重要)

建設業許可の更新では、

  • 直近5年分の決算変更届
    が揃っていないと、
    更新申請が受理されません。

👉 つまり、
毎年の決算変更届=更新の下準備です。


実務での正しい運用方法

おすすめはこの管理方法です。

  • 決算確定 → 2か月以内に作成
  • 毎年同じフォーマットで管理
  • 工事経歴は日頃からメモ・台帳化

👉 「あとでまとめる」は
ほぼ確実に漏れます。


自分で出せる?専門家に任せる?

自分で出す場合

  • 費用は抑えられる
  • ただし様式理解が必須

専門家に任せる場合

  • 工事経歴書の精度が上がる
  • 将来の業種追加・更新がスムーズ

👉 実務では「毎年任せる」事業者が多数派です。


まとめ

決算変更届は、

  • 毎年必須
  • 工事経歴書が最重要
  • 更新の前提条件

という、
“地味だが最重要”な手続きです。

「今は問題ない」ではなく、
5年後を見据えて毎年きちんと出すことが
建設業許可を守る最大のポイントです。


次に読むべき記事

  • 建設業許可の更新手続きと注意点まとめ
  • 建設業許可申請の流れ【完全ガイド】
  • 建設業許可はいくらかかる?【法定費用・報酬・実例】
  • 営業所技術者変更時の手続きと注意点まとめ
タイトルとURLをコピーしました