経営業務の管理責任者がいない場合の現実的な対処法まとめ― 建設業許可をあきらめる前に確認すべきポイント ―

建設業務
この記事は約3分で読めます。

はじめに

建設業許可の相談で、非常に多いのが次のケースです。

「専任技術者はいるが、
経営業務の管理責任者(経管)になれる人がいない」

この時点で
「もう許可は取れないのでは?」
と感じる方も少なくありません。

しかし実務上は、
整理の仕方や体制の組み方によって道が残るケースもあります。

この記事では、
経管がいない場合に考えられる現実的な対処法
優先度順に整理します。


大前提:経管なしで許可は取れない

まず重要な前提として、

経営業務の管理責任者がいない状態では、
建設業許可は取得できません。

「経管要件を省略する」「代替する」
といった制度は存在しません。

その上で、
どう体制を整えるかが検討ポイントになります。


対処法① 自社内で経管になれる人がいないか再整理する

最初に行うべきは、
「本当にいないのか」を冷静に整理することです。

見落とされやすい例

  • 個人事業主時代の経験を通算できる
  • 法人の取締役経験がある
  • 経営に準ずる地位での経験がある

「経管になれないと思い込んでいたが、
整理したら要件を満たしていた」
というケースは珍しくありません。


対処法② 個人事業主としての期間を活かす

法人の場合でも、

  • 代表者が過去に
    個人事業主として建設業を営んでいた

のであれば、
その期間を経管経験として通算できる可能性があります。

ポイント

  • 業種・業務内容の連続性
  • 確定申告書等による立証

👉 法人成り案件では、
最も現実的で多いルートです。


対処法③ 経管になれる役員を迎える

自社内に該当者がいない場合、
経管要件を満たす人を役員として迎える
という選択肢があります。

注意点

  • 名義貸しは不可
  • 実際に経営に関与する必要あり
  • 役員報酬・責任の整理が必要

👉 親族・元上司などが候補になるケースが多いです。


対処法④ 経管になれる人を代表者に据える

場合によっては、

  • 現代表者は現場・営業に専念
  • 経管要件を満たす人を代表者に

という体制を取ることもあります。

実務上の注意

  • 実態が伴わないと否認リスクあり
  • 将来の体制変更も考慮が必要

対処法⑤ 時間をかけて経管要件を満たす

今すぐ許可が不要であれば、

  • 建設業の経営に関与する立場で
  • 必要年数を積み上げる

という選択もあります。

現実的な例

  • まずは無許可で軽微な工事のみ対応
  • 年数到達後に許可申請

👉 中長期戦になりますが、
堅実な方法です。


対処法⑥ 許可が不要な範囲で事業を続ける

一定の工事規模に限定すれば、
建設業許可が不要なケースもあります。

ただし、

  • 工事金額制限
  • 元請からの要請

により、
事業拡大の壁になることが多い点には注意が必要です。


やってはいけない対処法(重要)

❌ 名義だけの経管を立てる

  • 実態のない役員
  • 書類上だけの代表

👉 不許可・取消リスクが非常に高いです。

❌ 「何とかなるだろう」で申請する

経管要件は
最も厳しく見られるポイントのひとつです。


実務では「体制設計」がすべて

経管がいない問題は、

  • 書類のテクニック
  • 小手先の対処

では解決しません。

  • 誰が
  • どの立場で
  • どのように経営に関与するか

という 体制そのものの設計が必要です。


まとめ

経営業務の管理責任者がいない場合でも、

  • 経験の再整理
  • 個人事業主期間の活用
  • 役員体制の見直し
  • 時間をかけた要件充足

といった 現実的な選択肢は存在します。

重要なのは、
「無理に通す」ことではなく、
将来も継続できる体制を作ることです。

次に読むべき記事

タイトルとURLをコピーしました