はじめに
建設業許可の人的要件として、
**経営業務の管理責任者(経管)と並んで必ず必要となるのが「営業所技術者」**です。
これまで「専任技術者」という呼び方が一般的でしたが、
現在の建設業法・手引きでは
**「営業所技術者」**という名称が正式に用いられています。
この記事では、
- 営業所技術者とは何か
- なぜ必要なのか
- 専任技術者との違い
- どんな人がなれるのか
といった基本を、制度趣旨から整理します。
営業所技術者とは何か
営業所技術者とは、
営業所ごとに配置が義務付けられている技術面の責任者です。
請け負う建設工事について、
- 技術的な判断
- 見積・施工体制の検討
- 工事内容の適正性の確保
を担う立場にあります。
👉 単なる「資格者」ではなく、
営業所における技術責任者という位置づけです。
なぜ営業所技術者が必要なのか
建設業許可制度では、
- 経管=経営の適正性
- 営業所技術者=技術の適正性
をそれぞれ担保する構造になっています。
営業所技術者がいなければ、
- 適切な工事判断ができない
- 技術的に不適切な受注が起こり得る
そのため、
すべての許可業種・営業所に配置が必須とされています。
「専任技術者」との関係
呼び方の違い
- 旧来の呼称:専任技術者
- 現行制度上の正式名称:営業所技術者
👉 制度上の役割は同一ですが、
現在は「営業所技術者」で統一するのが適切です。
営業所技術者の主な要件
営業所技術者になるには、
次のいずれかの要件を満たす必要があります。
① 資格による要件
- 1級・2級施工管理技士
- 技術士
- 電気工事士、管工事施工管理技士 など
👉 業種ごとに認められる資格が異なります。
② 実務経験による要件
- 原則10年以上の実務経験
- 指定学科修了者は
- 大学卒:3年
- 高校卒:5年
👉 工事内容と許可業種の一致が重要です。
「営業所」に常勤していることが必須
営業所技術者は、
- 営業所に常勤している
- 原則として他営業所との兼務は不可
という 専任性(常勤性) が求められます。
現場常駐が前提となる働き方の場合、
営業所技術者として認められないこともあります。
営業所技術者は誰でもなれるわけではない
よくある誤解として、
- 資格があればOK
- 現場経験が長ければOK
と思われがちですが、
- 実務内容
- 工事の種類
- 常勤性
- 証明書類
を 総合的に見て判断されます。
経管との関係(簡易整理)
- 経管:経営の責任者
- 営業所技術者:技術の責任者
👉 同一人物が兼ねられる場合もあるが、
条件と実態が重要になります
(※詳細は別記事で解説)。
まとめ
営業所技術者とは、
- 建設業許可に不可欠な人的要件
- 営業所ごとに配置が必要
- 資格または実務経験で要件を満たす
- 常勤性・実態が非常に重要
という立場です。
建設業許可の可否は、
営業所技術者をどう確保・設計するかで
大きく左右されます。
次に読むべき記事
- 営業所技術者になれる資格一覧【業種別】
- 営業所技術者の実務経験年数の考え方
- 実務経験で営業所技術者になる場合の証明方法
- 営業所技術者がいない場合の現実的な対処法
- 営業所技術者の変更時の手続きと注意点

