はじめに
建設業許可の人的要件というと、
- 経営業務の管理責任者(経管)
- 営業所技術者
を 「今いる人で何とか当てはめるもの」
と考えがちです。
しかし実務では、
取れたはいいが、
更新時に人がいない
事業拡大で行き詰まる
というケースが後を絶ちません。
この記事では、
建設業許可の人的要件を「経営の視点」でどう設計すべきかを解説します。
結論|人的要件は「点」ではなく「体制」で考える
まず大前提です。
- ❌ 今取れるかどうか
- ⭕ 5年後も維持できるか
- ⭕ 人が抜けても回るか
👉 人的要件は
許可取得の条件ではなく、経営インフラです。
人的要件設計で考えるべき3つの軸
① 継続性(更新を止めない)
- 高齢の経管に依存していないか
- 営業所技術者が1人だけではないか
👉 1人依存=5年後のリスクです。
② 代替性(人が抜けたらどうなるか)
- 退職
- 病気
- 事業承継
👉 「抜けた瞬間に許可が止まる」体制は、
経営リスクが高すぎます。
③ 拡張性(事業を広げられるか)
- 業種追加ができる体制か
- 営業所増設に対応できるか
👉 人的要件の設計次第で、
事業の伸び方が変わります。
経営業務の管理責任者(経管)の設計
❌ よくある失敗設計
- 高齢の創業者1人に依存
- 名義上の配置
- 後継候補が育っていない
👉 更新・承継で詰みやすいです。
⭕ 実務的に強い設計
- 代表者+役員の複線化
- 経営に関与する期間を
意識的に積み上げる
👉 「次の経管候補」を
今から作るのがポイントです。
営業所技術者の設計
❌ よくある失敗設計
- 資格保有者が1人だけ
- 兼務ギリギリ
- 実務経験の整理がされていない
👉 業種追加・営業所増設ができません。
⭕ 強い設計
- 資格者+実務経験者の併用
- 若手に実務経験を
意識的に積ませる - 工事経歴を日常的に管理
👉 「今は要件外」でも、
将来の技術者候補を育てる設計が重要です。
兼務に頼りすぎないという判断
経管と営業所技術者の兼務は、
- 小規模事業者
- 創業期
では合理的な場合もあります。
ただし、
- 売上拡大
- 従業員増
- 業種追加
を考えるなら、
兼務前提の設計は必ず限界が来ます。
更新時に「設計ミス」が表面化する
実務では、
- 取得時はOK
- 更新時に
- 高齢
- 退職
- 実態不足
が一気に噴き出します。
👉 更新で止まる会社の多くは、
取得時の設計が甘いのが原因です。
人的要件は「書類」ではなく「人材戦略」
人的要件設計とは、
- 誰を育てるか
- いつ要件を満たすか
- どの業種を狙うか
という 経営判断そのものです。
👉 建設業許可は、
人材育成計画とセットで考えるべき制度です。
実務的な設計ステップ(おすすめ)
- 現在の経管・営業所技術者を整理
- 5年後の退職・年齢リスクを洗い出す
- 後継・代替候補を決める
- 実務経験・資格取得の計画を立てる
- 業種追加・営業所展開と連動させる
👉 この順番で考えると、失敗しにくいです。
まとめ
建設業許可の人的要件は、
- 取るための条件ではなく
- 維持し、広げるための設計
です。
「今いる人で通す」ではなく、
「これからの会社で通し続ける」
という視点で考えることが、
長く安定した建設業経営につながります。
次に読むべき記事
- 建設業許可の更新時に見直すべき人的要件【実務チェック型】
- 経営業務の管理責任者とは?【完全解説】
- 営業所技術者とは?役割と要件を完全解説
- 建設業許可が取り消される典型パターン10選
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